DXi、ブリストル大学の試験に合格

ブリストル大学のデータを保護することは、数百台の物理および仮想サーバーをバックアップすること、およびリストアに関する厳格なサービス品質保証契約(SLA)を満たすことを意味します。長年にわたって、同大学のチームは「重要な」データのディスク・バックアップを行っており、短期の復元に関するSLAを満たすために、そのようなデータをEMC社のData Domain重複排除アプライアンス上に30日間保持していました。

既存のシステムでは成長をサポートできない

ところが、約10TBから100TB以上への容量の増加が必要になった際に、同大学のチームは壁にぶつかりました。バックアップおよびリストアの性能が十分な速さではなくなってしまったのです。そして、新しいニーズをカバーするためには、今後数年間の成長を十分にサポートできるような大規模なシステムを新規購入する必要がありました。これは、同大学の既存システムに備わっているスケーラビリティが限られていたためです。

「将来の成長に対応するために現時点で多くのディスク容量を購入しておくことは、我々にとっての選択肢にはなりませんでした。なぜなら、我々は予測できない年間予算に収まるような運用を常に強いられているからです。このため、開始時に大規模なユニットを購入し、その後フォークリフト・アップグレードを行わなければならないようなアプローチは、我々にとって役に立ちませんでした」とブリストル大学のシステムおよび運用部門責任者であるGraeme Cappi氏は話しています。

チームは、リセラーであるQ Associatesによるサポートを受けつつ、代わりとなるソリューションを探しました。

試験により文句なしの勝者が見つかる

適切なテクノロジーを確実に見つけるために、同大学のチームでは、候補となる2つのソリューションに関して動作検証テストをセットアップしました。1つはクアンタムのDXiアプライアンスであり、これはコントローラやディスク・アレイを別々に追加することによりスケーリングを行うものです。もう1つは、比較的新しい競合企業が提供する製品であり、これは複数のアプライアンスを結合することにより大容量へのスケーリングを行うものです。

NASを使用した場合、両製品ともData Domainの性能(120~150MB/秒)を上回るスループットを達成しましたが、同チームはそれ以上の性能を必要としていました。「システムを微調整すると、DXiはNASモードで最大265MB/秒のスループットを達成しました。これに対して、ExaGrid社の装置の最大値は約180MB/秒でした。その後、我々は、クアンタムのチームから、仮想テープ・ライブラリ・インターフェイスを使用するデバイスに対して、より大規模なジョブを書き込むように提案されました。すると、スピードは劇的に速くなり、あっという間に300MB/秒を達成しました。しかも、VTLおよびNASの両方のプレゼンテーションで、NetWorkerは同デバイスと完全に連携して動作しました」とCappi氏は報告しています。

この結果、「DXiの初期購入価格は妥当であり、同製品は、我々が確認したように最高のバックアップおよびリストア性能を提供するほか、卓越したスケーラビリティのシステムを備えています。DXiでは、必要な際に追加のコントローラやディスクを購入することで、性能と容量の両方をインクリメンタルに追加できます。また、我々は、クアンタムとQ Associatesがエンタープライズ・レベルのサポートを提供することに全幅の信頼を置いています」とCappi氏は話しています。

DXiシステムはSLA要件を満たし、プロアクティブなサービスを提供

新しいシステムでは、レプリケートを行うDXiアプライアンスのペア2組を使用して、毎週約150TBの重要なプライマリ・データを保護します。1組目は大学の組織に関するデータを取り扱い、2組目は個々の部門のデータを取り扱います。バックアップは、VTL、NFS、CIFSの各インターフェイスを使用してプライマリDXiに書き込まれた後、セカンダリ・サイトへとレプリケートされます。

「バックアップはすべて我々の割り当て時間内に完了し、我々は毎日そのバックアップをレプリケートしています。バックアップが終了してから、セカンダリ・サイトで完全なレプリカが生成されるまでのタイム・ラグはわずか30分ほどです。このため、我々は、ディスク上に常に2つのコピーを持つことができます。また、DXiを使用したリストアは非常に高速です。リストアはほぼ即座に行われるため、我々は、すべての重要なデータに関して同日のリカバリーを要求するSLAを何の問題もなく満たすことができます」とCappi氏は話しています。

また、クアンタムが提供するサービスも賞賛すべきものです。「何週間か前、我々はレプリケーションに関する問題を報告し、金曜の午後にトラブル・チケットを提出しました。IT管理者が月曜の朝に出勤し、サービス・チームからの電話を待っているうちに、彼はクアンタムがその問題を週末に修復していたことに気付きました。つまり、月曜になる前の時点で、レプリケーションは正常に動作するようになっていたのです」とCappi氏は話しています。