最先端のゲノミクス研究所が、データの増加に対処するためNASをStorNextに置き換える

気候変動の大きな問題と生命の進化に取り組む

20年以上にわたり、KOPRIは、極地生物のゲノムを機能面から分析することによって、極地の生命現象を調査してきました。その研究を通じて、KOPRIは極地の生態系がどのように作られ、進化してきたかを解明しています。10年ほど前は、遺伝子の塩基対の配列を解析するのに9年から10年かかりました。しかし、2004年の次世代シーケンシング(NGS)の商業化により、非常に大量のデータであっても、迅速かつ低コストで配列決定を行うことが可能となりました。今日では、人間や主要作物を含め、高等生物のゲノム配列の解析を数ヶ月以内に完了することができます。

大規模な配列パターンを分析するには複数の中間処理工程を必要とし、各工程においては、完了した各プロジェクトで作成された初期の塩基配列よりも、およそ百倍以上のデータが新たに生成されます。このため、高速処理の大きなストレージ・システムがますます必要とされます。

NASファイラのアプローチからStorNextへ移行

KOPRIの従来のストレージ・システムは、総容量50TBの3つのNASファイラから構成されるものでしたが、データの増加と新規プロジェクトに求められるパフォーマンス要件が、すぐに古いシステムの能力を上回ってしました。組織は、より多くの容量、高い成長性、展開の柔軟性、高性能、およびより全体的な高い信頼性を提供できる新しいストレージとアーカイブ・ソリューションを探し求めました。KOPRIは、ゲノム・データを格納し、分析するための新しいシステムの基盤として、クアンタムのStorNext®を選択しました。 StorNextは、今日必要な容量を提供するだけでなく、ニーズが将来増加した場合にも拡張できるスケーラビリティを備えています。また、ユーザーの利便性、高い処理速度、データへの高速かつ信頼性の高いアクセス、および最適なコスト・パフォーマンスを提供しています。

信頼性の高いビッグ・データの管理機能と容易なファイル共有のメリット

KOPRIは、年間4つ以上のゲノム解析プロジェクトにStorNextを使用しています。各生物研究のために、KOPRIのエンジニアは、基本情報と中間処理データで構成された数十テラバイトのデータを格納します。StorNextによって、システムを低下させることなく、複数のユーザーと解析プログラムが個々のデータに迅速にアクセスできます。ディスクベースおよびテープベースのストレージを拡張およびサポートできる能力を含めた柔軟性が、KOPRIがStorNextを選択した主な理由の1つでした。研究所では、将来、ゲノム解析研究データの量が増加した場合に、そのアーカイブ・ストレージを拡張することを計画しています。長期的には、分析するデータの種類を増やし、複数の遠隔地にデータの保管場所を分散することを計画しています。