ドイツの地方自治体が、Quantum DXiアプライアンスとVeeamソフトウェアでバックアップ・システムを現代化

課題1:ソフトウェアベースの重複排除 ― DXiで解決

リッペ郡庁では、当初、バックアップ・ソフトウェアを使用して15台の物理マシンと180台以上の仮想マシン(VM)のデータに重複排除を行い、ディスクにいったん書き込んでからテープにバックアップを行っていました。しかし、データ量が増加するにつれ、バックアップとリストアに時間がかかるようになり、管理の手間も増えました。

そこで、システム・インテグレーターのPMCS社と相談した結果、拡張性、コスト・パフォーマンス、および効果の点でバランスが最も優れていたQuantum DXi®重複排除アプライアンスの導入を決定しました。バックアップは、中央のオフィスに設置したDXiに毎晩書き込まれ、別のサイトにあるDXiに毎日レプリケートされました。バックアップ時間は短縮され、リストアも簡単になりました。

課題2:仮想サーバーと物理サーバーのレガシー・データのバックアップ ― VeeamとDXiにより解決

2013年に仮想マシンの導入を開始したときに、バックアップ・システムは一歩後退しました。リッペ郡庁のIT部門は、新たなバックアップ・ソフトウェアとしてVeeamを採用しました。IT部門の責任者Tim Veers氏は次のように述べています。「導入後たちまち、バックアップは、やっかいな問題を引き起こさず、障害やエラーなしに行われるようになりました。そのおかげで、私たちのチームは救われました」。当時、Veeamは仮想マシンしかサポートしていなかったため、物理サーバーには従来のアプリケーションがそのまま使用されました。

「物理サーバーのバックアップは、仮想テープ・ライブラリのインターフェースと古いソフトウェアを使用してDXiの1つの共有ドライブに書き込み、仮想マシンのバックアップは、Veeamを使用して同じDXiのCIFS共有ドライブに作成しました。そして、DR保護用のもう一台のDXiにすべてのデータをレプリケーションしていました。この解決策は、物理サーバーを保護できる新バージョンのVeeam Endpoint Backupがリリースされるまで続けられました。現在は、VeeamとDXiですべてのデータをバックアップしています」

Veers氏は次のように述べています。「DXi重複排除アプライアンスとVeeamは、まさに理想的な組み合わせです。バックアップ・プロセスが確実に行われるようになり、必要に応じて、Veeamが仮想サーバーを毎日バックアップします。データのもう1つのコピーがレムゴー市に保持されていることも、新システムがはるかに安全に思える理由の1つです」

課題3:データ量の倍増 ― DXiの拡張で解決

2014年に始まったサービスの拡大により、一晩でデータ量がほぼ倍増しました。Veers氏は述べています。「1日の営業時間が終わってから翌日の営業開始時刻までにフルバックアップを完了することは、もはや不可能でした」。この解決策として、容量、スループット、およびスケーラビリティの性能に優れた大型のDXiユニットがもう1台新たに追加されました。

新しいDXiへのバックアップは予定時間内に完了し、毎朝、メインのデータセンター内およびリモートサイトにある他のDXiにレプリケートされます。2番目のサイトにあるサーバー群はローカルでバックアップされた後、メインのデータセンターにコピーがレプリケートされるので、すべてのデータの複数のコピーが毎日異なるサイトに作成されることになります。バックアップは、週に1回、長期保管用のScalar i500テープ・ライブラリに書き込まれます。

複数階層によるスムーズな操作と高速リストア

Veers氏は、DXiアプライアンスとVeeamのソフトウェアとの連携を特に評価しています。「システムが健全に動作するので、バックアップが迅速に行われます。また、非常に高い重複排除率のおかげで、バックアップ・セットを数多く保持することができます」

Veers氏によると、「ソフトウェアベースの重複排除機能とソフトウェアベースのレプリケーションの組み合わせを試したことがありましたが、あまりよく機能しませんでした。レプリケーションも時間がかかり、完了するまで数日要することもありました。DXiでは、29:1の重複排除率で、使用帯域幅も最大で136分の1と大幅に節約でき、レプリケーション・プロセスは全体で通常30分を超えることはありません。バックアップとリストアの効率化は組織全体にメリットをもたらします。現在は、ファイルのリストアも30分以内に完了し、他の職員と連携する時間も多くとれ、技術サポートも十分提供できるようになりました」