Quantum StorNextでコンテンツの収益化ワークフローを実現
Deluxe Media Europeは、数10年にわたって、放送局、大手スタジオ、オーバーザトップ(OTT)プロバイダーといったメディアやエンターテイメント業界のクライアント向けにデジタル配信サービスを提供してきました。業界のリーダーとしての地位を保ち続けるには、完全にファイルベースのワークフロー・アーキテクチャに移行することが必要であると同社は認識しました。
継続的な成功にはコラボレーティブなワークフローが必須
Deluxe Mediaのチームは、ファイルへシームレスに同時アクセスでき、費用対効果の高い方法でファイルを格納し、膨大な量のデータを処理できる(毎日、最大10TBのコンテンツを転送)ワークフローを必要としました。そのためのソリューションには、拡張性と同社の世界中の顧客が望む信頼性とスピードが求められました。同社の成功の鍵はDL3(独自のコンテンツ管理ソフトウェア)であったため、新しいシステムはこのアプリケーションをサポートする必要がありました。
StorNextファイル・システムでクライアントのコンテンツの管理が簡素化
Deluxe Mediaが構築した新しいシステムでは、クアンタムのStorNextは中心的な役割を担っています。取り込まれたクライアントのコンテンツはエンコードされて、いくつかあるStorNextファイル・システムの1つに転送されます。各ファイル・システムは、約100TBのデータ(1万〜2万ファイル)を保持し、将来の成長に対応可能な拡張性を備えています。
StorNextにより、コンテンツ編集者は複数のサーバーから各ファイル・システムへアクセスでき、様々なサイト間で簡単にコンテンツを移動することができます。ファイバ・チャネルをサポートするStorNextは、迅速なコラボレーションが可能で、ニアライン・アーカイブもローカル・ディスク・ドライブを使用する感覚で行えます。
Deluxe Media Europeのシニア・システムエンジニアであるDick Grun氏は次のように述べています。「ディスク上のデータ管理に関しても、StorNextは他社の製品よりも優れています。StorNextファイル・システムへはどのストライプ・グループからも透過的にアクセスできるため、ファイルが複数のディスクに分散していても気にする必要はありません」
重要なアプリケーションとの透明な相互運用性
StorNextにより、Deluxe MediaのDL3アプリケーションは、メタデータ・サーバーに問い合わせし、ファイルの場所を発見し、国をまたいだサイト間でファイルの移動を開始できます。また、Digital Rapids、Apple、Aspera、およびSigniantとの相互運用性が確保され、ワークフローを完全に統合化できます。StorNextベースとする新しいシステムでは、全体的な流れとしてDeluxe Media社は、ファイルを取り込み、編集・確認し、適切なフォーマットにトランスコーディングした後、簡単にDeluxeの他の場所やクライアントのサイトへ転送することができます。
費用対効果の高いアーカイブで5PB以上の資産が利用可能
Deluxe MediaはStorNextを使用して、ディスク・スペースを最小限に抑えながら、すべてのコンテンツをいつでも提供できるようにできます。クアンタムのStorNext AEL6000テープ・アーカイブは5PB以上のコンテンツを格納し、StorNext Storage Managerが自動的にディスクからアーカイブへファイルを転送し、冗長性確保のために2つのコピーを作成します。アーカイブがファイル・システムと統合されているため、世界各地のDeluxe Mediaの施設からすべてのメタデータとコンテンツを透過的に検索することができます。
Grun氏は説明します。「私たちは多数の映画会社と放送局のクライアントを抱えているので、ロンドンにある当社の施設だけで約4PB~5PBのアーカイブ・ストレージを保持しています。それらをディスク上に格納することは明らかに非現実的ですが、バックエンドのQuantum StorNextとAELアーカイブのおかげで、無限大の倉庫のような場所にコンテンツを整理することは実際にはかなり簡単です」
Deluxe Mediaはまた、マスター・コンテンツとトランスコーディング済みファイルの長期保管などの追加サービスを顧客に提供するために、StorNextを活用しています。
将来のデータ増加に備えて
「私たちが扱っているコンテンツ・ワークフローは明らかに要求の厳しいものですが、StorNextと当社の最先端のDL3システムとのシームレスな統合によって迅速なファイル共有、階層型ストレージ、およびアーカイブが提供されることで、柔軟性が増し、エンドツーエンドのワークフロー管理が強化されました。また、将来の需要に応じてシステムを拡張することも可能です」