Crown Media社は、コンテンツの爆発的増加に対処するために、Lattusオブジェクト・ストレージを導入してオンライン・ストレージを拡張

Crown Mediaが、Hallmark Channel、Netflix、iTunes、またはApple TV用のテレビ・エピソードや動画を作成する場合、そのワークフローはストレージ集約的です。コンテンツは、取り込まれた後メディア資産管理下に置かれ、ログに記録され、編集およびトランスコードされ、最終的にアーカイブされます。編集者は、多くの場合数年後に、アーカイブから過去の資産を引き出し、再配信のために準備します。

急速な成長がワークフロー・ストレージの課題

Burns氏は次のように述べています。「私たちの仕事はここ数年で急激に増加しています。映画の制作件数は、2013年は29本でしたが2015年には倍近くの56本となり、2016年には78本の制作が予定されています。すでに2年近く前に、既存のストレージ・システムではこうした制作件数の増加に対応できないことが分かっていました」

以前のソリューションは、160TBのオンラインRAID、テープ・アーカイブ、およびクアンタムのStorNextコラボレーティブ・ワークフロー・ソフトウェアで構成されていました。

Burns氏は述べています。「約2年前、オンライン・ストレージの倍増が必要になり、管理が困難になるほどデータが増加したために、そろそろ別の種類のストレージを探す時だと判断しました。新しいコンテンツが増えたことで、ひっきりなしに新しいオンライン・ディスク・ストレージを購入し、アクセス性の悪い膨大なテープ・アーカイブを管理し、思うようにコンテンツを保護できないなどの状況に追われましたが、そのままではいられませんでした」

オブジェクト・ストレージを使用したオンライン容量の拡張

Integrated Media Technologies(IMT)社からのアドバイスに従い、Crown MediaはクアンタムのStorNext 5アプライアンスとLattusオブジェクト・ストレージに移行しました。StorNext 5でコラボレーティブなストレージ管理を行い、Lattusでオンライン・ストレージを拡張し、テープに代わる高速なシステムを構築しました。

Lattusリポジトリは、オブジェクト・ストレージに数百ペタバイトのデータを保持し、数多くのディスク・リソースにデータを分散し、地理的に離れたサイトに配布します。この環境は自己回復機能を備え、RAIDよりも拡張性と回復性に優れています。Crown MediaのLattus構成は、500 TBの有効容量で始まり、ロサンゼルスとデンバーにまたがり、サイトのデータ損失を完全防止できるように設定されました。

アーカイブと保護を兼ね備えたワークフロー

新システムでは、取り込んだコンテンツは、直ちにLattusにコピーされ、カリフォルニアからコロラドにレプリケートされます。

Burns氏は述べています。「この最初のバックアップ・ステップは、我々にとって非常に重要です。異なるサイトに2つのコピーがただちに作成されるので、保護レベルは以前よりはるかに高くなります。なによりも、プロセスが自動化されているため、ITスタッフの負荷が低減され、独立したバックアップ処理のオーバーヘッドや遅延が完全になくなります」

Lattusのコピーのみを残して、非アクティブなコンテンツはオンライン・ストレージから削除されますが、編集者は、StorNextとReach Engineを介してすべての資産を参照し、取得するファイルを可視化できます。

「Lattusアーカイブに格納されているファイルは、編集者は以前よりもはるかに速く、ほぼ瞬時にとり出すことができます。アーカイブからのコンテンツのとり出しは文字通り毎日行われるため、これは私たちにとって重要です。そして、Reach Engineを介してすべてを把握できるので、すべてのワークフロー資産に対して一元的に管理と制御を行なえます」

高速、大容量、効率的な管理

Burns氏は述べています。「クアンタムのLattusオブジェクト・ストレージによって実質的に無制限のアーカイブ能力を獲得し、以前よりはるかに高速に、ディスクレベルの速度で資産をリストアすることができます。バックアップ処理はなくなりますが、保護能力がはるかに向上しています。資産のコピーが必ず少なくとも2つ保持されるため、サイトでのデータ損失を完全に防止できます。Reach EngineとStorNext 5のおかげで、運用と一元的な管理が本当に簡略化されました」

「このプロジェクトを始めたとき、私たちの多くはこのシステムが過剰に見えました。つまり、システムに見合うだけのデータ増加には数年かかるだろうとの判断でした。しかし、一年後、このシステムがなかったら死んでいただろう、私たちは役立たずに終わっていただろうと認識しました。現在は、さらにLattusの容量を倍増しようとしています。これは、データの取り込みから、編集、配信、および再利用に至るワークフローの効率を高めることで非常に貴重なものです」